負荷分散設定を保護する機能の構成
正しく動作していない仮想サーバーに関する通知を提供するようにURLリダイレクトを構成できます。また、プライマリ仮想サーバーが使用できなくなった場合にその役割を引き継ぐバックアップ仮想サーバーを構成することもできます。
URLリダイレクトの構成
HTTPまたはHTTPSタイプの仮想サーバーがダウンしたり無効になったりしたときに、アプライアンスのステータスを通信するためのリダイレクトURLを構成できます。このURLは、ローカルリンクでもリモートリンクでも構いません。アプライアンスでは、HTTP 302リダイレクトが使用されます。
リダイレクトは、絶対URLでも相対URLでも構いません。構成したリダイレクトURLに絶対URLが含まれている場合、着信したHTTP要求で指定されたURLに関係なく、その絶対URLにリダイレクトされます。構成したリダイレクトURLにドメイン名のみが含まれている場合(相対URL)、そのドメインに着信URLを追記した場所にリダイレクトされます。
注:負荷分散仮想サーバーで、バックアップ仮想サーバーとリダイレクトURLの両方を構成した場合、バックアップ仮想サーバーがリダイレクトURLよりも優先されます。この場合は、プライマリおよびバックアップ仮想サーバーの両方がダウンしているときに、リダイレクトが使用されます。
CLIを使用してクライアント要求をURLへリダイレクトするように仮想サーバーを構成するには
コマンドプロンプトで次のコマンドを入力し、クライアント要求がURLにリダイレクトされるように仮想サーバーを構成して確認します。
-
set lb vserver <名前> -redirectURL <URL>
-
show lb vserver \<名前\>
例
> set lb vserver vserver-LB-1 -redirectURL http://www.newdomain.com/mysite/maintenance Done > show lb vserver vserver-LB-1 vserver-LB-1 (10.102.29.60:80) - HTTP Type: ADDRESS State: DOWN Last state change was at Wed Jun 17 08:56:34 2009 (+666 ms) . . . Redirect URL: http://www.newdomain.com/mysite/maintenance . . . Done > <!--NeedCopy-->
GUIを使用してクライアント要求をURLへリダイレクトするように仮想サーバーを構成するには
- [Traffic Management]>[Load Balancing]>[Virtual Servers]の順に選択します。
- 詳細ペインで、URLリダイレクトを構成する仮想サーバー(たとえば、vserver-LB-1)を選択し、[Open]をクリックします。
- [Configure Virtual Server (Load Balancing)]ダイアログボックスで、[Advanced]タブの[Redirect URL]テキストボックスに、URL(たとえば、「
http://www.newdomain.com/mysite/maintenance
」)を入力して[OK]をクリックします。 - サーバーに設定したリダイレクトURLが、ペインの下部にある[Details]セクションに表示されていることを確認します。
バックアップ仮想サーバーの設定
プライマリ仮想サーバーがダウンしているか無効である場合、アプライアンスは接続またはクライアント要求をバックアップ仮想サーバーに送信し、クライアントトラフィックをバックアップ仮想サーバーからサービスに転送できます。アプライアンスは、サイトの停止またはメンテナンスに関する通知メッセージをクライアントに送信することもできます。バックアップ仮想サーバーはプロキシであり、クライアントに対して透過的です。
仮想サーバーを作成したり、既存の仮想サーバーのオプションパラメーターを変更したりする場合は、バックアップ仮想サーバーを構成できます。また、既存のバックアップ仮想サーバーに対してバックアップ仮想サーバーを構成し、カスケードされたバックアップ仮想サーバーを作成することもできます。バックアップ仮想サーバーをカスケードする最大の深さは、10です。アプライアンスは、起動しているバックアップ仮想サーバーを検索し、その仮想サーバーにアクセスしてコンテンツを提供します。
プライマリおよびバックアップ仮想サーバーがダウンしたり、それらのサーバーの処理要求数がしきい値に達したりしたときに、プライマリでURLがリダイレクトされるように構成できます。
注:バックアップ仮想サーバーが存在しない場合は、リダイレクトURLを構成しないとエラーメッセージが表示されます。バックアップ仮想サーバーとリダイレクトURLの両方が構成されている場合は、バックアップ仮想サーバーが優先されます。
CLIを使用してバックアップ仮想サーバーを構成するには
コマンドプロンプトで次のコマンドを入力し、バックアップサーバーを構成して確認します。
-
set lb vserver \<名前\> \[-backupVserver \<文字列\>\]
-
show lb vserver \<名前\>
例
``` pre codeblock
set lb vserver vserver-LB-1 -backupVserver vserver-LB-2 Done show lb vserver vserver-LB-1 vserver-LB-1 (10.102.29.60:80) - HTTP Type: ADDRESS State: DOWN Last state change was at Wed Jun 17 08:56:34 2009 (+661 ms) . . . Backup: vserver-LB-2 . . . Done
```
GUIを使用してバックアップ仮想サーバーをセットアップするには
- [Traffic Management]>[Load Balancing]>[Virtual Servers]の順に選択します。
- 詳細ペインで、バックアップ仮想サーバーを設定する仮想サーバー(たとえば、vserver-LB-1)を選択し、[Open]をクリックします。
- [Configure Virtual Server (Load Balancing)]ダイアログボックスの[Advanced]タブにある[Backup Virtual Server]リストで、バックアップ仮想サーバー(たとえば、vserver-LB-2)を選択し、[OK]をクリックします。
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設定したバックアップ仮想サーバーが、ペインの下部にある[Details]セクションに表示されていることを確認します。
注: ダウンしたプライマリサーバーが復帰した場合でも、その仮想サーバーをプライマリとして明示的に再設定するまでバックアップ仮想サーバーがプライマリサーバーとして動作するようにするには、[Disable Primary When Down]チェックボックスをオンにします。