構成ジョブでのSCP (put) コマンドの使用
NetScaler Consoleの構成ジョブ機能を使用すると、構成ジョブの作成、メール通知の送信、および作成されたジョブの実行ログの確認ができます。ジョブとは、単一の管理対象インスタンスまたは複数の管理対象インスタンスで作成および実行できる一連の構成コマンドです。たとえば、デバイスのアップグレードに構成ジョブを使用できます。
NetScaler Consoleの構成ジョブは、Secure Shell (SSH) コマンドを使用してインスタンスを構成します。また、構成ジョブを構成して、セキュアコピー (SCP) を使用してファイルを安全に転送できます。SCPはSSHプロトコルに基づいています。構成ジョブに含めることができるSCPコマンドの1つに「put」コマンドがあります。「put」コマンドは、構成ジョブで、システム上のローカルディレクトリに保存されている1つ以上のファイルをNetScaler Consoleにアップロードまたは転送し、その後NetScalerインスタンス上のディレクトリに転送するために使用できます。
注:
ファイルはNetScaler Consoleにアップロードされ、その後選択したNetScalerインスタンスにコピー (put) されます。アップロードされたファイルはNetScaler Consoleに保存され、ジョブが削除された場合にのみ削除されます。これは、後で実行するようにスケジュールされたジョブに必要です。
このコマンドには、次の構文があります。
put <local_filename> <remote_path/remote_filename>
ここで、
<local_filename> は、アップロードするローカルファイルの名前です。
<remote_path / remote_filename> は、リモートディレクトリへのパスと、そのディレクトリにコピーされたときにファイルに割り当てる名前です。
注:
リモートディレクトリにローカルファイルと同じ名前のファイルが含まれている場合、putコマンドはリモートファイルを上書きします。
構成ジョブの作成中に、ローカルおよびリモートファイル名のパラメータを変数に変換できます。これにより、ジョブを実行するたびに、同じNetScalerインスタンスのセットに対してこれらのパラメータに異なるファイルを割り当てることができます。また、ジョブ内の複数の場所でファイルを使用し、ファイルの名前を変更したい場合は、すべての場所でファイル名を変更する代わりに、変数を再定義できます。
構成ジョブでputコマンドを使用してファイルをアップロードするには:
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Infrastructure > Configuration Jobs の順に移動します。
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Jobs ページで、Create Job をクリックします。
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Create Job ページで、[Job name] フィールドにジョブの名前を入力し、Configuration Editor ペインに「put」コマンドを入力します。
たとえば、ローカルシステムに保存されているSSL証明書ファイルを複数のNetScalerインスタンスにコピーする構成ジョブを作成する場合は、特定のファイル名の代わりに変数を使用する「put」コマンドを追加し、変数タイプを「file」として定義できます。
put scp-file /nsconfig/scp-fileこの例では、
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scp-file- これは、NetScalerインスタンスにアップロードする必要があるファイルの名前です。 -
/nsconfig/scp-file- これは、タスクの実行後にscp-fileが配置されるインスタンス上の宛先フォルダです。
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入力したコマンドで、変数に変換するファイル名を選択し、次の図に示すように Convert to Variable をクリックします。

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ファイル名がドル記号で囲まれていること (変数になったことを示します) を確認し、変数をクリックします。
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名前、表示名、タイプなど、変数の詳細を指定します。
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Type ドロップダウンリストから File を選択します。Save をクリックします。変数を「File」タイプとして宣言すると、NetScaler Consoleにファイルをアップロードできます。

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Next をクリックし、ファイルをコピーするNetScalerインスタンスを選択します。
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Specify Variable Values タブで、Common Variables Values for all Instances セクションを選択し、システム上のローカルストレージからファイルを選択し、Upload をクリックしてファイルをNetScaler Consoleにアップロードし、Next をクリックします。

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Job Preview タブで、各インスタンスまたはインスタンスグループで実行されるコマンドを評価および検証できます。
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Execute タブで、ジョブを今すぐ実行するか、後で実行するようにスケジュールできます。コマンドが失敗した場合にNetScaler Consoleが実行する必要があるアクションを選択することもできます。また、ジョブの成功または失敗に関する通知、およびその他の詳細を受け取るためのメール通知を作成することもできます。Finish をクリックします。
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Infrastructure > Configuration Jobs に移動し、構成したジョブを選択することで、ジョブの詳細を確認できます。Details をクリックし、次に Variable Details をクリックして、ジョブに追加された変数を一覧表示します。