ノードの正常なシャットダウン
クラスター設定では、クラスターレベルまたは特定の仮想サーバーレベルの既存の接続(1/N 番目の接続、N はクラスターサイズ)の一部が失われます。この動作は、ノードがシステムから離れたりシステムに参加したりした場合に発生します。損失に対処するには、既存の接続を正常に処理する必要があります。正常な処理は、CLIPアドレスでretain connections on cluster
オプションを設定し、ノードのNSIPでタイムアウト間隔を指定することによって行われます。
接続のグレースフルハンドリングは、次の 2 つのシナリオに適用できます:
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クラスターアップグレード
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新しいノード追加
クラスタアップグレードにおけるノードの適切な処理
クラスターをアップグレードするには、一度に 1 つのノードをアップグレードする必要があります。ノードをアップグレードする前に、ノードをパッシブ状態に設定し、アップグレード後にアクティブ状態に設定する必要があります。ノードのアップグレード時に既存の接続が終了しないように、設定されたタイムアウト間隔で正常にシャットダウンしてください。そうしないと、クラスターの接続の 1/N (N はクラスターサイズ) が終了します。
注:
- 既存のセッションが設定されたタイムアウト間隔内に完了しない場合、そのセッションは猶予時間の後に終了します。
- タイムアウト間隔を確認するには、パッシブに設定されているノードの CLIP アドレスまたは NSIP アドレスを使用する必要があります。
クラスターのアップグレードシナリオでノードを正常に処理する手順は次のとおりです:
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5 つのノード (n0、n1、n2、n3、n4) のクラスタ構成を考えてみましょう。
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ノードをシャットダウンする前に、
retainConnectionsOnCluster
オプションを設定する必要があります。特定の時間間隔で、このノードの既存の接続をすべてクラスターレベルまたは仮想サーバーレベルで維持するのに役立ちます。例
CLIPの場合
```set cluster instance
–retainConnectionsOnCluster YES または ```set lb vserver <vserver name> –retainConnectionsOnCluster Yes<!--NeedCopy-->
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ノード n3 の NSIP アドレスにログオンし、ノード n3 を PASSIVE に設定し、内部タイムアウトを設定します。
例
set cluster node n3 –state PASSIVE –delay 60 saveconfig <!--NeedCopy-->
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猶予期間が終了したら、すべての接続を閉じてn3をシャットダウンし、NetScalerアプライアンスを再起動します。
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アプライアンスをアップグレードします。次に、CLIをアプライアンスのNSIPアドレスに接続した状態で、ノードをACTIVEに設定します。
例
set cluster node n3 –state ACTIVE saveconfig <!--NeedCopy-->
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クラスター内のすべてのノードについて、手順 3 ~ 6 を繰り返します。
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すべてのノードをアップグレードして ACTIVE に設定したら、CLIPアドレスから
retainConnectionsOnCluster
オプションをリセットします。例
```set cluster instance
-retainConnectionsOnCluster NO または
set lb vserver
–retainConnectionsOnCluster NO saveconfig ```
注:
クラスタのアップグレード時にバージョンが一致しない場合、クラスタの伝播は自動的に無効になり、CLIPではコマンドは許可されません。
新規ノード追加時のノードの正常な処理
ノードの適切な処理とは、既存のNetScalerクラスターに新しいノードを追加する方法を示しています。すでにトラフィックを処理しているNetScalerクラスターがあるとします。また、既存の接続を終了せずに、別のアプライアンスをノードとしてクラスターに追加する必要があります。前述のシナリオを実現するには、既存の接続をグローバルレベルまたは特定の仮想サーバーレベルで保持するオプションを設定します。完了したら、設定を保存します。次に、接続を保持するオプションを「いいえ」に設定して、他のノードからの既存の接続を新しいノードに再割り当てできるようにします。
ノードが新しく追加された場合にノードを正常に処理する手順は次のとおりです:
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retainConnectionsOnCluster
オプションが有効になっている既存の設定を保存します。これにより、このノードの既存の接続をすべてクラスターレベルまたは仮想サーバーレベルで特定の時間間隔で保持できます。CLIPの場合
set cluster instance x – retainConnectionsOnCluster YES
または
set lb vserver xxxx –retainConnectionsOnCluster Yes
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ノード n5 をクラスター設定に追加します。
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既存の接続を他のノードから新しく追加されたノードn5に分散する
retainConnectionOnCluster
オプションをNO
にして無効にします。CLIPの場合
set cluster instance x – retainConnectionsOnCluster NO
または
set lb vserver xxxx –retainConnectionsOnCluster NO
注:
バックプレーンステアリングは、クラスタ設定のトラフィック分散メカニズムのタイプ(ECMP、CLAG、および USIP)によって異なります。バックプレーンステアリングの増加は、トラフィックタイプによって異なります。
クラスター内のノードのグレースフルシャットダウンの設定
クラスター内のノードのグレースフルシャットダウンを設定するには、以下を実行してください:
- グローバル(クラスタ)レベルで
retainConnectionsonCluster
オプションを設定します。 - 仮想サーバーレベルで
retainConnectionsonCluster
オプションを設定します。 - ノードの NSIP アドレスで指定されたグレースフルタイムアウト間隔を使用して、ノード (システムを離れる) をパッシブ状態に設定します。
- 既存の接続を監視して、すべてのトランザクションが猶予期間内に完了したことを確認します。
CLI を使用して既存の接続をグローバル (クラスタ) レベルで維持するには
既存の接続は、グローバルレベルまたは特定の仮想サーバーレベルで保持できます。このオプションは、既存の接続をすべてグローバルレベルで保持するように設定されています。デフォルトでは、このオプションは無効になっています。
コマンドプロンプトで次のように入力します:
- set cluster instance <clusterID> –retainConnectionsOnCluster YES
- set cluster instance 60 – retainConnectionsOnCluster YES
CLIを使用して、クラスター内の特定の仮想サーバーの既存の接続を保持するには
このオプションは、負荷分散仮想サーバー固有の既存の接続を保持するように構成されています。これらの接続を維持するために、仮想サーバーレベルでこのオプションを有効にします。デフォルトでは、このオプションは無効になっています。
コマンドプロンプトで入力します:
- set lb vserver <clusterID> –retainConnectionsOnCluster Yes
- set lb vserver v1 –retainConnectionsOnCluster Yes
CLIを使用してクラスターノードをパッシブ状態に設定するには
クラスターノードを適切なタイムアウト間隔でパッシブ状態に設定すること。クラスターのアップグレード中は伝播が無効になるため、この設定はノードのNSIPで実行されます。
コマンドプロンプトで入力します:
- set cluster node <clusterID> -state passive
-backplane <interface_name>@
-priority <positive_integer>
-delay <mins>
- set cluster node 4 –state PASSIVE -delay 60
- set cluster instance 60 – retainConnectionsOnCluster YES
- set lb vserver v1 –retainConnectionsOnCluster Yes
- set cluster node 4 –state PASSIVE -delay 60
注:
CLIP から遅延オプションを設定してクラスターノードをパッシブに設定すると、クラスターノードで次のような動作が見られる場合があります。
- タイムアウト後、ノードはノードの NSIP からパッシブとして表示されます。
- CLIP の show cluster instance コマンドを実行すると、そのノードが CLIP からアクティブとして表示されます。一方、 CLIPのshow cluster nodeコマンドでは 、ノードはパッシブとして表示されます。
GUI を使用してノードのグレースフルシャットダウンを設定するには
- [ 構成] > [システム] > [クラスタ ] に移動し、[ クラスタの管理] をクリックします。
- 「 クラスタの管理 」ページで、「 クラスタ接続を維持 」オプションを選択します。
- 「 OK」をクリックし、「 完了」をクリックします。